JR東海の伝説的CMクリスマスエクスプレス歴代作品を大いに語ってみた
クリスマスエクスプレスをご存知ですか?
それは・・・2~30年前の出来事。誰もが心を鷲掴みにされた胸キュンCM作品なのです。
アラフォー、アラフィフ世代は自分が輝いていた古き良き思い出に重ね合わせ、今もユーチューブ動画を涙しながら見ている方も多いはず。
そんなアラフィフおやじがクリスマスエクスプレスを熱く語っていきます。
クリスマスエクスプレスとは?
JR東海の代表的CM、クリスマスエクスプレスシリーズ全作品のご紹介。内容の詳細と私的な感想も交えて熱く語ります。
クリスマスエクスプレスとはJR東海の伝説的CM。
1988年から2000年にかけて放映されたクリスマスイブ当日夜に起こった男女の美しい光景を切り取った芸術的作品。
1988年の深津絵里さん主演の「ホームタウン・エクスプレス X’mas編」から始まり、全6作品があります。
クリスマスエクスプレスシリーズを語るうえで外せないのが挿入歌の「クリスマスイヴ」。切ない曲調と山下達郎さんの美しい歌声が作品を盛り上げてくれます。
誰しも心を締め付けられるような切ない気持ちになるこの作品はCMというよりも短編恋愛小説といったほうがしっくりとくるかもしれません。
それでは歴代作品の動画を順番に見ていきましょう。
ホームタウン・エクスプレス X’mas編 深津絵里さん 1988s
⇒ JR東海 CM「HOME-TOWN EXPRESS」1988年
ホームタウン・エクスプレス X’mas編はクリスマスエクスプレスを世に知らしめた衝撃的第一作目。
クリスマスイヴの夜、
新幹線のホームで最終列車の到着を待つ彼女。
が、しかし、この列車に乗っているはずの彼が現れない・・・
列車は彼を降ろすことなく赤いバックランプを糸を引くようにして終着駅へと旅立っていった・・・
ひとりプラットホームに残される彼女。
一瞬の静寂の中、ホームの柱の陰から道化師のように現れる彼氏。
おどけたように振舞う彼の姿を見て安堵したと同時に素的なしぐさでライトに憤りをぶつける小悪魔チックな彼女。
ハッピーエンドはやはり心のつながりがあってこそ。
「帰ってくるあなたが最高のプレゼント」
付き合い始めではよくあるシーンを美しく描いた作品。恋愛の王道を行ってます。
詳細はウィキペディアを切り取ってご覧いただきます。
新幹線から降りてくる恋人をホームで待つ女の子。しかし、新幹線から降りてくる人混みが切れても彼の姿は見えない。強がりながらも涙ぐむ彼女の前に、ホームの柱の陰から恋人がムーンウォークをしながらブレイクダンスをして現れ、じゃれ合う2人を描くというストーリー。
主人公の女性については、三浦は元々「20代の普通のお嬢さん」のイメージで設定していたが、早川は「(主人公と同世代が見たときに)“私のスタイルとは違う”と見方がシビアになる(=視聴者が感情移入できなくなる)こと」を懸念して、あえて「ホームにたたずむ、目いっぱいのおしゃれしている、どこか気の強そうで、ちょっぴり遊び人風の、いわゆる清純そのものではない17歳の女の子」に設定しなおし、視聴者が「かつて私もああいうことがあったかもしれない」と幻想を抱いてくれることを期待したという。
撮影は11月の深夜に行われ、大部分を名古屋駅14番ホームで、列車の発着シーンのみ16番ホームで、乗客が新幹線から降りてくる場面を岐阜羽島駅で行った。東京駅で撮影を行わなかったのは、企画担当の和田光弘曰く「東京より名古屋の方が人が引けるのが早いから」だという。
主人公の女性には、当時15歳の深津絵里(高原里絵)を起用。撮影当日、深津は高熱を出しながらも撮影に臨んだため、化粧を厚めにしている。ムーンウォークを踊る男性にジャニーズJr.出身の23歳の武口明、それ以外の相手役を19歳の鶴田史郎が担当。
キャッチフレーズは「帰ってくるあなたが最高のプレゼント」。
彼女役
主演は深津絵里さん。2019年現在の目から見ると、服装や化粧にはかなり違和感がありますが、当時はとてもおしゃれに見えたものです。顔全体白粉バッチリ!、真っ赤な口紅、大きなイアリングとかなり王道をいっています。ハウスマヌカン風(完全に死語)のファッションも素敵です。
当時はボディコン好きだった私にとって好みのタイプとは言えませんでしたが、まぁいい感じは出てますね。
彼氏にも注目!
当時としては最先端のファッションに身を包んだ彼氏。
ムーンウオークとブレイクダンスで登場する彼はとてもお洒落に見えました。この時すでにマイケルジャクソンやブレイクダンスは世に浸透しており、誰でも違和感なく見れる内容になっていたと記憶しております。
これは風見しんごさんの影響も大きかったのかもしれません。
⇒ 涙のtake_a_chance/風見慎吾(youtube)
私もこれに近い感じでギロッポンのディスコに行っていた記憶がよみがえります。
補足ですが本記事作成の段階でいろいろと情報収集をしていたら、この彼氏の近況がニュース記事になっていました。
名作CM「クリスマス・エクスプレス」でキレキレの動きを披露していたアノ人に会ってきた!
併せてご覧いただくと奥行も出てくるかと思います。
⇒ JR東海 CM「HOME-TOWN EXPRESS」1988年
X’mas EXPRESS’89 牧瀬里穂さん 1989s
前年度、深津絵里さんの第一作品に感動した当時の最先端をいく私のようなカッコいい?若者たちからは「今年のクリスマスエクスプレスはどぉなの?」なんていう会話がちらほらと出始めました。
JR東海さんも反響はしっかりと理解しているはず。今年もやる!が既定路線になっていた当時の世の中で、前年度作品のインパクトがありすぎてハードルはブブカでも越えられないような高さまで上がってしまったと記憶しております。
2作目は牧瀬里穂さんの主演。
内容は前年度と基本コンセプトは同じながら、牧瀬さんの元気いっぱいの姿がまた違った感動を呼びました。
内容は以下のとおり
1989年に「クリスマス・エクスプレス」として制作された第1作。彼女がクリスマスイブに故郷に帰ってくる彼の到着時間に遅れまいと、駅の改札口まで走り、改札口の彼を見つけると柱の陰で待ち伏せるというストーリー。当初は「ホームに着いたらちょうど間に合った」というストーリーだったが、別のCMで同じようなシーンが放送されていたことから、直前でラストの描き方を変更したという。「柱の陰で待ち伏せる」というのは早川自身の実体験が元になっているという。彼女役には、当時17歳の牧瀬里穂、彼氏役には長澤幸男。撮影場所は、名古屋駅構内(桜通口及び中央コンコース[注 4])。最後に息をはずませるシーンは、駅構内を何回も走り息をはずませてから撮影した。キャッチフレーズは「ジングルベルを鳴らすのは帰ってくるあなたです」。60秒バージョンがACC CMフェスティバルのグランプリを獲得している。
クリスマスエクスプレス 伝説のパロディ 牧瀬里穂&とんねるずタカさん
こちらはオリジナル ⇒ JR東海 X’mas Express 牧瀬里穂
反響が大きかった牧瀬里穂さんバージョンには後にはパロディ版も登場して話題となりました。
コレ、一緒に見ると面白いですよ!
リメイク?パロディーバージョンとはいえ今見てみるとすごく古く感じますよね。牧瀬里穂さんが普通に若い!
自動改札が当たり前の2018年現在、出口に駅員さんが立っている光景はまず見ませんからね。
「キセル乗車」自体もほぼ死語にになっていて今の若い人には意味不明かも!?ギャル風JKの娘に聞いたけど「知らない」と冷たく言い放たれて・・・
でも相変わらず牧瀬さんはかわいいのは変わっていません。
X’mas EXPRESS’90 高橋リナさん 1990s
3作目の主役は高橋里奈さん。
私、テレビをあまり見ないためか、この方を存じ上げませんでした。
内容は前2作品とは切り口が違います。本題の中に新幹線は登場せず、彼氏はほんの一瞬でしかも一部分しか登場しないため「クリスマスエクスプレス感」がちょっと足りないかなぁと個人的には思いますが、すっきりとまとまっていてとても見やすい内容になっています。
この時代、携帯電話がほとんど普及しておらず、もちろんlineやメールもないために成立しているお話。このときはある意味よかったなぁ、と回顧しながら改めて見てみました。若い方にはピンとこない内容かもしれません。
以下詳細です。
彼女が、クリスマスイブの日、彼に公衆電話から固定電話へ掛けるも連絡がとれず、街中を一人歩いて自宅へ帰ると、玄関のドアに絆創膏で貼られた彼からの伝言があり、待ち合わせ場所に行くというストーリー。携帯電話がまだ一般に普及していなかった当時の恋愛模様を象徴している。周囲から制作サイドへの期待とプレッシャーもあって、前2作が「日常」に近いストーリーであったのに対し、ストーリーの軸を「もう会えないかもしれない」というシチュエーションに置くことになり、物語の背景から登場人物の設定まで細かく作り込んだものとなったことで、より「恋愛ドラマ的」なものに仕上がったという。彼女役には、前作よりも少し大人の女性としてRINA(高橋リナ・高橋理奈)を起用。撮影場所は東京都港区。公道を借りた深夜のロケで、ホースで路面全体を濡らして撮影した。キャッチフレーズは「どうしてもあなたに会いたい夜があります」。
Xmas EXPRESS’91 溝渕美保さん 1991s
クリスマスイヴの夜、駅構内で彼氏を待つというシンプルな設定ながら、周りを行き交う人、待ち合わせの人などの人間模様がキレイに映し出されている今までにはないコンセプトの作品。
脇役のおじいちゃん、彼氏・彼女などがみんな上品でカッコよすぎるため、臨場感に欠けるのはちょっとひっかかりますが、これはこれでよし!という感じです。
以下詳細です。
1991年放映の第3作。本作では、これまでX’masであった表記をXmasに改めている。彼女が、クリスマスイブの日、彼を新幹線の改札口で待つストーリー。彼女役には溝渕美保を起用。撮影場所は最後に映る新幹線のみ名古屋駅で、あとはスタジオのセットで撮影した。柔らかい絵を作るために、光量を落とし、ドライアイスをたいて撮影した。大きなクリスマスツリーは、山形県で伐採したもみの木を使用。キャッチフレーズは「あなたが会いたい人も、きっとあなたに会いたい」。
Xmas EXPRESS’92 吉本多香美さん 1992s
コンセプトが第一作目、二作目に似ており、視聴者の求める形に戻った感じを受ける作品。
吉本多香美さんのしぐさや表情に注目。こんなにかわいい人がわざわざ新幹線に乗ってまで会いに行きたい彼氏とはどんな男(ヤロー)なのだろうと余計な想像が働いてしまいます。
以下、内容です。
1992年に制作された第4作。このCMを最後に本シリーズはいったん休止となる。彼女が、クリスマスイブの日、新幹線に乗って彼に会いに行くストーリー。彼女役には吉本多香美を起用。撮影場所は名古屋駅。山下達郎もカメオ出演している。なお、吉本のセリフは富田靖子が吹き替えしている。シリーズで唯一新幹線に乗車するシーンがある為、新幹線の走行シーンが2回ほど登場する。キャッチフレーズは「会えなかった時間を今夜取り戻したいのです」。
山下達郎さんカメオ出演
達郎さんが登場することで話題となったこの作品。
どこに出ていたか分かりましたか?
冒頭、帽子、ギター 探してみてください。
クリスマス・エクスプレス 2000 星野真里さん 2000s
いったん途切れた本シリーズが8年ぶりに復活。
星野真理さん主演。クリスマスエクスプレスシリーズ最終作品となりました。
シリーズ中のレジェンド、深津絵里さん、牧瀬里穂さんが星野真里さんを見つめながら自身の経験を重ね合わせて回顧するという不思議な内容になっています。
このお話だけ何かおかしな感じに見えませんか?
臨場感がなく今までのようなワクワク感がない・・・
その理由お分かりですか?
文末の「さいごに」で偉そうに語っていますのでよろしければどうぞ!
以下作品詳細です。
2000年制作。1992年を最後に一旦終了した本シリーズであったが、20世紀最後に8年ぶりに制作された。クリスマスエクスプレスのロゴは「2000」の0の部分がXになっている。彼女役には星野真里を起用。本作では予告編も作成されている(15秒バージョン×2話)。なお、予告編はCM本編とはつながりはない(星野真里も登場しない)。彼女がクリスマスイブの日、携帯電話で彼から連絡があるが、仕事で会えないとの返事。それなら今すぐ行くからと、自分から彼に逢いに東海道新幹線に乗って行くストーリー。撮影場所は名古屋駅とスタジオセット。ホームタウン・エクスプレス X’mas編の深津絵里と、X’mas EXPRESS’89編の牧瀬里穂が、主人公を見守る妖精役(?)として出演し、ナレーションも2人が担当している。キャッチフレーズは「何世紀になっても会おうね」。
クリスマスエクスプレスと山下達郎のクリスマスイヴ
クリスマスエクスプレスシリーズの全編で欠かせないのが山下達郎の名曲「クリスマスイヴ」。今では誰もが知っている国民的クリスマスソングですが、この曲の発売当初は一部のコアな達郎ファン以外にはあまり注目されていませんでした。
クリスマスイヴはクリスマスエクスプレス用の曲ではない!
クリスマスエクスプレスシリーズの第一作目は深津絵里さんの「ホームタウン・エクスプレス X’mas編」。本作品は1988年に放映されたもの。このCMに合わせて作られた曲だと思われている方も少なくありませんが実際は違います。
達郎さんの名曲「クリスマスイヴ」は1983年6月の発売。メロディーズというアルバムのB面最終曲として収録されています。CM放映の5年前ということになります。
当時の達郎ファンならば誰しも感じたことと思いますが、どのアルバムも全編にわたり「夏」をイメージする曲がほとんどの中、B面最後に登場する「クリスマスイヴ」だけは不自然な冬の曲。違和感はあったものの曲自体のクオリティは非常に高く、達郎ファンからはかなりの高評価を得ていました。
クリスマスエクスプレス第一作目=1988年
クリスマスイヴ発売=1983年
かなりのズレがあるのです。
シンデレラエクスプレスこそがシリーズの原点
当時のJR東海さんは特に新幹線のCMに力を入れていたと記憶しております。
一連のクリスマスエクスプレスシリーズや京都旅行のCMは多くの方の記憶に残っていると思いますが、もう一つ私が最も好きなJR東海さんのCMをご紹介していきます。
さんざんご紹介してきたクリスマスエクスプレスシリーズよりもこちらのほうがグッときますよ!
シンデレラエクスプレス 第二作 横山めぐみさん 1992s
⇒ JR東海『シンデレラエクスプレス ’92』篇 (60秒) 横山めぐみ
一連のエクスプレスシリーズで私が最も好きなCM作品。
今もお綺麗な横山めぐみさんですが、おじさんの私が見るにこの時のあなたが一番輝いて見えました。
世の中に綺麗な人はゴマンといますが、この時の横山さんは「ポテンシャルの違い」「格の違い」を見せつけてくれましたね。化粧や着飾った見た目だけの綺麗さではなく内面から湧き上がってくる女性としての奥ゆかしさというか・・・うまく表現できません。こんな人最近見たことないなぁ・・・って俺、、騙されてる!?
合った瞬間、3秒で好きになる人ってこういう感じの女性ですね。
ちなみに我が女房は当時の横山さんのダウングレード版といった感じです。(少し自慢が入ってます。。)
短いCMの中でもキラリと光る横山さんのちょっとしたしぐさに注目!
距離に試されて二人は強くなる
キャッチーなコピーも秀逸!2~3回見たら横山さんが頭から離れなくなってきてしまったぁ。きょう一日、仕事にならない・・・
⇒ JR東海『シンデレラエクスプレス ’92』篇 (60秒) 横山めぐみ
シンデレラエクスプレス 第一作 河合美佐さん 1987s
クリスマスエクスプレス、シンデレラエクスプレスシリーズの原点ともいえる作品。
詰め込みすぎ感はありますが、素直に見ればそれなりに感動できます。
シンデレラ・エクスプレスの実話
『シンデレラ・エクスプレス-48時間の恋人たち-』
こういうのが当時は結構話題になったものです。ユーチューブをよく見ている若い世代の方からするとお父さんお母さんもしくはそれ以上の世代になってくるかもしれませんね。
さいごに
同世代のかつての仲間と酒を酌み交わしながら昔話に花を咲かせると「クリスマスエクスプレス」の話がたまに出てきます。
CMの内容をなぞりながら、
「あの時、あ~だったよな」
「あの時に付き合っていたオンナよかったよなぁ~」
とか、武勇伝を絡めてオヤジトークがさく裂することもしばしば。
つい先日もこの会話で盛り上がったため、この記事を書き出した次第です。
残念ながらクリスマスエクスプレスシリーズの復活はもうないでしょう。
新しいバージョンを熱望する方のコメントをネット上で複数見かけますが、もう無理なんです。
全編に渡って共通している点があるのが分かりましたか?
携帯電話がない時代のお話なんです!
通信手段が発達していないためのもどかしさこそがこのシリーズを盛り上げている一番の要因なのです。現代ではスマホの普及、電話やメール、lineなど瞬時に連絡が取れるインフラが整っています。スマホで一発解決してしまう世の中なんですね、今は。
だからすでに携帯が普及していた2000年に放映された最後のバージョンは盛り上がりに欠けるのです。
このシリーズを見ていると携帯電話なんて要らないかもしれないと思ってしまうほど・・・
クリスマスエクスプレス全盛時の昔のよき思い出を回顧しながら、大好きな横山めぐみさんとこのようなシーンに浸りたいと妄想にふけるアラフィフおやじなのでした。